刺繍機のメンテナンス 【 注 油 】
刺繍機を良好に使用していくには、定期的に注油が必要です。
適切な注油を行うと、良好な刺繍加工ができて、刺繍機の寿命も延びます。
タジマ刺繍機は注油を怠っても普通に刺繍ができてしまいますが、利益を生む刺繍機なわけですので、
適切な注油を心がけてください。 ( うちでの小槌をみがくつもりで )
① オイル の種類
SFオイルスプレー と ジャガードオイルスプレー
刺繍機に付属しているオイル(SFオイル)があります。
ポンプ式やスポイド式がありますが、給油量が読めませんので、
弊社では、上記 2種類のスプレーオイルをおすすめしております。
② 釜 へ 注油
釜の構造は、2重構造になっておりまして、中釜は止まっていて、外側の外釜がまわっています。
なので、擦れる部分は、中釜と外釜の交わるレールになります。
黄色い部分になります。 実際は黄色ではありません。 説明用で黄色にしています。
そこへ少量のオイルをぬります。 少量とは、どのくらいか? と思われますので、
下記の方法で、作業してください。
●めん棒 を準備してください。
キャップへ少量のオイルを出してください。
そのオイルを めん棒 で ぬらしてください。
そのぬらした めん棒を釜の黄色い部分(実際は黄色ではない)へ塗ってください。
左右へ軽くこすります。
③ 釜軸 への注油 (前がわ)
釜上部の針板の背後に、赤い注油用の穴があります。
ここへ、ワンプッシュ スプレーします。
④ 釜軸 への注油 (後ろ側)
針板シリンダーの後方 付け根に、赤い注油用の穴があります。
ここへ、ワンプッシュ スプレーします。
はみ出た 余分なオイルは、ティッシュでふき取ります。
⑤ アームの右側へ3箇所 注油
事前に、1針目へ針棒ケースを移動しておきます。
ヘッドの背面にあるアーム側のプレートに丸穴があいています。
スプレーの先は差し込まずに、上向きに軽く ワンプッシュします。
ヘッドとアームの隙間をのぞくと 基針棒が見えます。
その基針棒の一番上へ注油します。 軽くワンプッシュ。
上部の隙間から少しノズルを差し込んで、軽くワンプッシュします。
今度は、左側へ注油しますので、針棒ケースを最終針棒へ移動します。
丸穴へスプレーの先は差し込まずに、上向きに軽く ワンプッシュします。
アームとヘッドの隙間に基針棒が見えます。
基針棒の下側へ、軽くワンプッシュします。
アームの上部の隙間へノズルを下向きに軽く ワンプッシュします。
次に、針棒への注油ですが、
針棒ケースのTAJIMAのロゴがある正面カバーに赤い穴がありますが、
決してそこへ注油しないでください。
注油の場合は、必ず 正面カバーを外して、下記の画像のように注油してください。
3本の針棒 ごとにフエルトが付いております。 フエルトを湿らす程度の注油をお願いいたします。
※正面カバーの赤穴へ注油禁止の理由
実は、背面へオイルが噴出したり、ノズルが飛び出るからです。 刺繍機がよごれたり、オイルが垂れます。
※ 給油タイミング
釜・釜軸 1日 1回 刺繍機の稼動状況が多い場合は、朝、昼 2回です。
釜へは、めん棒を使用しますので、刺繍糸がオイル上がりで濡れたりしません。
それ以外は、10日に一度の注油をしてください。
多めに注油すると、大変なことになりますので、少量を心がけてこまめに注油してください。
グリースは挿さないでください。 油穴をふさいでしまいます。
グリースを挿す必要はありません。
グリースをいたるところへ挿してこわれたミシンがあります。
指定以外のオイルを使用しないでください。
例: クレ556 ダメ
例:シリコンオイル
例:バイクのオイル
例:サラダ油
例:ローション
笑えますが、実際にありました。